ビジネスメール・ビジネスレター


英文Eメールの書き方

英文Eメールの基本ルール

英文レターと同様、英文Eメールには基本的なルールがあります。基本ルールをおさえることで、相手に分かりやすく内容を伝えることができるのです。

用件はできるだけ簡潔にまとめる
基本的なことでありながら、一番重要なことです。
分かりやすい件名をつける
件名だけで用件が済むにこしたことはありません。しかしネガティブな内容のメールの場合は、件名のみで本文を読んでもらえないこともあるので注意する必要があります。
余分な挨拶などは割愛する
最初に長く自分の紹介や挨拶などをしてしまうと、本題に入る前に相手に読む気をなくさせてしまう場合もあります。
威圧的な表現を使うことを避ける(特別な場合を除いて)
日本語も同様ですが、表現を命令系などにしてしまうことで、誤解を招くこともあります。やわらかい表現でまとめましょう。
適確な構成で表現する
ビジネス文と同様、「導入・展開・結論」を意識する必要があります。パラグラフ(段落)をうまく利用します。
大文字での表現を乱用しない
大文字での表現は大声で叫んでいるととられる場合があります。強調したい場合は、“I would like 〜”というように 「“ ”」を利用するとよいでしょう。
全角文字の使用を避ける
全角と半角があるのは、日本(日本語)対応のPCの場合です。相手の状況を踏まえて使用する必要があります。

例題

悪い例

Dear Mr.Smith,

I got your e-mail.You will be compensated after somebody from our company checks the damaged product. You will have to show us the original bill or a copy. We will not give you a replacement if you do not have the bill.

Tell us when I can visit you.

Taro Yamada
yamada@abcd.com

良い例

Dear Mr.Smith,

I am writing in response to your e-mail about the defective hair dryer purchased from our store. We apologize for the inconvenience you have faced due to the defective product.

Our company representative will visit your residence to inspect the defective product and replace it with a new one. I suggest you keep the original bill as we will not be able to make a replacement without it. We would appreciate it if you could let us know your convenient date and time for our representative to visit your office.

Please accept our apology once again.We are looking forward to hearing from you.

Taro Yamada
Sales Administration Officer
ABCD inc.
yamada@abcd.com

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ビジネスレターの書き方

英文ビジネスレターの3つの方式

はじめに

ビジネス文書は、相手に読んでもらうためのものですので、読みやすい文面になるように心がける必要があります。「読みやすさ」は文章構成や内容に大きく左右されるのはもちろんですが、字のサイズや字体、字詰(文字間隔)、行詰(行間隔)、あるいは全体のレイアウトなどの細部にも考慮する必要があります。

構成(フォーマット)

レターの外観を構成する要素のうち最も重要なものは、紙面上に盛られるべき文字情報の構成(フォーマット)です。本ページでは3つの様式を紹介しますが、本人にとって使いやすいものを選択するのがベストです。自社の部門や社内全体での統一を図るようにしましょう。

イギリス式
Inside Address(書中宛名)とSignature(サイン)を左斜めにする
Body(本文)中の段落の始まりを5文字程度空ける
Subject(主題)とBody(本文)を除く部分にコンマかピリオドをつける
イギリス式
アメリカ式
すべて左揃えにする
Salutation(敬辞)にコロン、Complimentary Close(結辞)にコンマを用いる
アメリカ式
中間式
イギリス式とアメリカ式の中間の様式
右に配置するのはDate(日付)、Reference Number(参照番号)、Complimentary Close(結辞)、Signature(サイン)、Body(本文)中の段落の始まりを5文字程度空ける
Salutation(敬辞)にコンマかコロン、Complimentary Close(結辞)にコンマを用いる
中間式

英文ビジネスレターの構成要素

ビジネスレターの構成要素毎のルールを把握することで、読みやすい文章作りをすることができます。

書簡紙頭書(letterhead)

レターヘッドとは会社のシンボルマーク、社名ロゴ、会社のアドレス、電話およびファクス番号や、最近では電子メールアドレスなどを加えた一連の情報が印刷したレター用紙上部の頭書きのことを指します。

しかし、一般的には、そのような情報が印刷された社用箋そのものをレターヘッドと呼んでいます。会社名以外は、用紙の下部等に印刷する場合もあります。

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参照番号(reference Number)

ビジネスでは、文書の管理のために原則としてすべての書類にそれぞれ固有の文書番号を加えます。

日本語の「文書番号」に対応する英語呼称は、letter number, document number, file number, reference number など企業によって異なります。これを記入する行を一般的にreference lineと呼びます。

例:Reference NO.AB-1234、XYZ-AOKI00122q

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日付(date)

日付には、イギリス式・アメリカ式の2つがあります。社内・部署内等で統一しておくとよいでしょう。

イギリス式
25th July,2008 25 July,2008 25th July 2008 25 July 2008
アメリカ式
JULY 25,2008

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書中宛名(inside address)

英文ビジネスレターでは、封筒上に表記される名宛人の氏名(社名)および住所(所在地)を必ずレター上にも記入します。これを書中宛名と呼びます。書き方については、前述イギリス式およびアメリカ式を参考にしてください。敬称については、下記が一般的です。女性の場合は、Ms.を用いるのが無難でしょう。

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冒頭敬辞(salutation)

本文に入る前の形式的な敬辞である。

例題
Dear Sir Dear Madam
Dear Mr.Smith Dear Ms.Smith
(複数の場合)Dear Mesdames

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主題(subject)

レターの内容を簡潔に相手に分かってもらうためのものです。長い文章は読みにくいため、短くまとめることが重要です。アンダーバーなどを引いて強調するのもよいでしょう。

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レター本文(body)

本文は、パラグラフ(段落)の構成が重要です。「導入・展開・結論」の3構成でまとめると分かりやすくなります。「導入」では、自分について簡潔に記し、何についてのレターなのかを明記する必要があります。

「展開」では、レターの用件を分かりやすく書きます。用件が長くなる場合は、複数のパラグラフに分けることもあります。そして、「展開」を経て、最後に「結論」をまとめます。「導入」のパラグラフで先に結論を示し、最後の「結論」で、より詳細に記す場合もあります。

イギリス式では、各段落の始まりに5文字程度のスペースを空けてから始めます。また、パラグラフ毎に1段空けることで見やすくさせる場合もあります。

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結辞(complimentary close)

日本語の「敬具」にあたるもの。相手との関係により使い分けるとよい。

例題
Sincerely yours Yours sincerely(特定の人に送った場合)
Yours very truly Yours faithfully(会社・組織等に送った場合)
Regards Best Regards Sincerely(親しい相手に送った場合)

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サイン(signature)

氏名、役職、部署、および必要に応じて会社名を記した欄に、自筆の署名を書きます。

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文章責任者表示(identification Marks)

パソコンの普及している現在では不要になってきていますが、以前はレターの責任者と依頼を受けてタイプをするタイピストを明記することで、レターの責任の所在を明確にする必要がありました。

左がレターの責任者のイニシャルで、右がタイピストのイニシャルを表します。

例題
MS/AO MS:ao

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同封物注記(enclosure notation)

同封物の明記をしておくことは、海外では慣習的なことである。Enclosureの後に同封する内容と数量を記す。

例題
Encl.Price list1 Enc.CD−RW1
(複数の場合)Encls.Price list 5 Encs.CD-RW5

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追伸(postscript)

日本の手紙でも使ういわゆるP.Sのことです。本文の内容と同等のことは書かず、別の用件を端的に記す場所です。

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郵送注記/取り扱い注記

文書の性質によっては、封筒および手紙の適当な位置にCONFIDENTIAL,PERSONAL,REGISTERED MAIL,EXPRESS MAILなどと表記することがあります。

郵送・取扱注記一覧表
英文 和訳
AIR MAIL 航空便
EXPRESS 速達
REGISTERED 書留
CERTIFIED MAIL 配達証明便
URGENT 至急
PLEASE DO NOT FOLD 折り曲げ禁止
P.D.Q 大至急(pretty damn quick)

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番外編 〜封筒の書き方〜

受取人住所氏名

受取人住所氏名の表記例
英文 和訳
Mr.Chris Hopkins Manager 氏名・肩書
Daiho,Inc. 会社名
111-111 Oobuchi Ave. 番地、ストリート名
Oobuchi ABVC 11224 市名、州名、郵便番号
CANADA 国名

差出人住所

例題
受取人住所氏名と同じ要領で書きます。

受取人への指示

下記などがあげられます。

英文 和訳
URGENT IMMEDIATE 至急
STRICTLY CONFIDENTIAL 厳秘
PRIVATE CONFIDENTIAL PERSONAL 親展

郵便方法指示

下記などがあげられます。

英文 和訳
AIR MAIL BY AIR MAIL 航空便
REGISTRED MAIL REGISTERD 書留
SPECIAL DELIVERY EXPRESS DELIVERY 速達
CERTIFIELD MAIL 配達証